先日、卓球女子元日本代表の福原愛氏の不倫疑惑が報道され、それに対して福原氏が謝罪文を掲載したという報道もありました。
不倫疑惑報道からは、①福原氏と男性は横浜のホテルに宿泊した、②その翌日、福原氏の自宅で男性と一緒に宿泊した、という事実関係が伺われます。
これに対して福原氏は、「一緒の部屋に宿泊した事実はありません」と釈明しました。「一緒の部屋」というのがホテルのことなのか自宅のことなのかは不明ですが、善解すればホテルでも自宅でも同じ部屋では寝泊まりしなかったということなのでしょう。

ここで、裁判ではどのような場合に「不貞があった」と認定されるか、ご説明します。
まず、不貞行為というのは、基本的に肉体関係があった場合を指します。
肉体関係があった証拠のひとつとして、ホテルや自宅に一緒に宿泊していることが分かる資料(写真やメールなど)が挙げられます。
興信所等に不貞調査を依頼した場合も、ホテルや自宅に一緒に宿泊しているところの写真を抑えるのが一般的です。具体的には、ホテルや自宅に2人で入っていくところと、翌朝ホテルや自宅から2人が出て行くところを写真で抑えることになります。
なぜこのようなのが証拠になるかというと、裁判所の心証は経験則によって形成されます。このようにホテルや自宅に一緒に宿泊したという場合、「男女2人、何も起きないはずがなく……」という経験則によって肉体関係があったと判断されるのが、裁判実務上の通例なのです。

ここで福原氏の報道を振り返ってみると、ホテルや自宅に一緒に宿泊している点については争いがないことが分かります。
これに対して、福原氏は同じ部屋には宿泊していないから不貞関係にはないということですが、裁判ではこの主張は認められない可能性が高いでしょう。ホテルで別々の部屋を取っていたというのであれば福原氏の主張が通る可能性も全くないというわけではないでしょうが、自宅に宿泊した件については擁護のしようがないというのが裁判実務からの感覚です。

不倫疑惑報道の少し前に福原氏夫婦の不仲を伺わせる(夫のDVを匂わせる)報道がありましたが、今回の件で福原氏からの離婚請求は日本法では難しくなったといえるでしょう(台湾でも有責配偶者からの離婚請求は基本的に認められないという法実務があるかは知りません)。
また、相手の男性も、福原氏の夫から不貞慰謝料の請求がなされたら、基本的には不貞慰謝料が認められる結果になると予測されます。

※以上は報道された内容を前提として検討したものです。

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