弁護士の専門分野
お電話でのお問い合わせの際に、「専門はなんですか?」と訊かれることがあります。
しかし、これは答えに困ります。
というのも、弁護士が「~が専門です」と標榜することはけしからんとされているからです。「弁護士及び弁護士法人並びに外国特別会員の業務広告に関する運用指針」というのに書いてあります。
そのため、当事務所では「専門は?」と訊かれても、基本的にお答はしておりません。
ただ、事務所ごとによって取り扱う事件の内容に一定の傾向が見られるのは事実です。
例えば、同じく札幌にいる知合いの弁護士から、「君のところは家事事件が多いよな。てっきりそれ専門だと思っていたよ」と軽口を叩かれたことがあります。ここでいう家事事件というのは、相続や離婚のことです。
確かに、他の知合いの弁護士と話していても、どうやらうちはそういった事件が多いようだ、と感じることがあります。
もちろん、家事事件以外は取り扱っていないというわけでもありませんし、一口に家事事件といっても、事件の内容によっては特殊な事情があって一般的な家事事件の枠には収まらないような事案もあります。
そう考えれば考えるほど、「専門」という表示には色々と難しいものがあり、結局は「安易に専門をかたるのはけしからん」という結論になるのかもしれません。