裁判期日の延期

 新型コロナウイルスの感染予防のため、政府から在宅勤務や営業時間短縮の要請がなされました。
 この要請が札幌にも当て嵌まるかは明確ではありませんが、北海道内における感染予防の状況に鑑み、当事務所でも感染予防のため営業時間の短縮等を行うことと致しました。

・期間:令和2年3月19日(木)まで
・上記期間中、時間帯によっては電話応対ができない場合があります。また、電話やメール、ファックスでのご連絡に対する返信等が翌営業日以降に遅れる場合があります。
・既に決定している裁判期日等については変更の予定はありません。

 裁判期日等に変更がないため、一律で営業時間の短縮をするのではなく、スケジュールに応じて短縮するということに致しました。
 皆様にはご迷惑をお掛け致しますが、何卒宜しくお願い申し上げます。

以下、余談です。

 裁判期日ですが、滅多なことでは日程が変わることはないという印象があります。
 しかし、社会的にやむを得ない場合には、日程が変わります。例えば、入院したとか、身内に不幸があったなどの場合です。
 以前、裁判官が子供の結婚式に出席するため週末に九州に行ったところ、帰りに大吹雪となって飛行機が飛ばず、陸路で鉄道を乗り継いで月曜の朝に函館まで来たが、そこで完全に交通手段が途絶えたため、その日に裁判官が担当する期日が一斉に延期となったことがありました。まあ、これは冠婚葬祭のためというより、単に物理的に裁判所にいないので仕方ないという理由ですね。

 災害の場合はというと、北海道で地震が起きたとき、札幌管内の裁判所では当日と翌日の期日は一斉に延期されたと記憶しています。
 他方、台風では延期になりませんでした。台風の翌日、地方の裁判所で期日が入っていたのですが、JRが運休となったのでこれは期日も延期だろうと内心期待して裁判所に電話したところ、「バスなら動いてますよ」と言われ、渋々バスで向かいました。そうはいってもバスも遅延しているので、1時間近く時間は遅れましたが。

 新型コロナウイルスで期日が延期されたという話は、全国的にまだ聞いたことはありません。が、もし裁判官や書記官に感染者が出たら、その部ごと一時閉鎖となって、少なくない期日が延期されることになるのでしょう。

この記事の執筆者

東京・大阪の二大都市で勤務弁護士の経験を積んだ後、
2008年から実務修習地の札幌で葛葉法律事務所を開設。
相続、離婚、交通事故、会社間の訴訟の取扱いが多め。
弁護士歴約20年。

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