保険会社の提示額2232万円から逸失利益や慰謝料を増額して4576万円を獲得したケース

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事案の概要

Aさんは仕事仲間の自動車の助手席に同乗していた際に事故にあいました。

救急搬送されICUでの治療も受けましたが、後遺障害として脊柱に中程度の変形(8級)、嗅覚障害(12級)などが残り、後遺障害等級は併合7級と認定されました。

その後、保険会社から損害額の提示がなされましたが、提示内容が妥当なのかを当事務所に相談に来られました。

当事務所の強み

保険会社の提示内容を見ると、後遺障害の慰謝料が裁判基準の半額しかないことが分かりました。

また、逸失利益についても過少に算定されていることが分かりました。

ただ、本件の逸失利益については争いとなることが予想されました。というのも、脊柱変形と嗅覚障害については、労働能力に影響しないか、あるいは影響するとしても一定期間にとどまるとするという考え方もあるからです(「赤い本」2004年下巻)。

そこで、まずは当方から保険会社に対して最大に算定した内容で損害額を提示し、保険会社の反応を見ながら交渉をすることにしました。

解決結果

示談交渉の結果、傷害慰謝料は30万円の増額、逸失利益は1800万円の増額、後遺障害慰謝料は500万円の増額を達成し、最終的に4576万円を獲得しました。 なお、本件はAさんの加入していた保険で弁護士費用特約が利用できたので、Aさんの実質的負担は0円でした。

この記事の執筆者

東京・大阪の二大都市で勤務弁護士の経験を積んだ後、
2008年から実務修習地の札幌で葛葉法律事務所を開設。
相続、離婚、交通事故、会社間の訴訟の取扱いが多め。
弁護士歴約20年。

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