札幌の弁護士へ相続相談する前に|準備すべき書類と初回相談で聞くべきことリスト

「相続で揉めそうだ…弁護士に相談した方がいいかもしれない」

「でも、法律事務所なんて行ったこともないし、何を話せばいいんだろう?」

「何か特別な書類を全部揃えていかないと、相談に乗ってもらえないんじゃ…」

相続というただでさえ大変な状況で、弁護士への相談を前に、このような不安や緊張を抱えるのは当然のことです。

しかし、ご安心ください。弁護士への初回相談は、完璧な準備がなくても全く問題ありません。

ただ、ほんの少し状況を整理し、いくつかのポイントを押さえておくだけで、相談時間を何倍も有意義なものにすることができます。

この記事では、札幌市で相続問題にお悩みの方が、安心して弁護士との初回相談に臨めるよう、具体的な準備と当日のヒントを分かりやすくご紹介します。

目次

なぜ事前の準備が大切?初回相談を最大限に有効活用するために

弁護士事務所の初回相談は、多くの場合、30分~60分程度の限られた時間です。

事前の準備をすることで、以下のようなメリットがあります。

  • 相談時間を有効に使える : ゼロからすべてを説明する時間が短縮でき、より深いアドバイスをもらう時間に充てられます。
  • 弁護士が状況を正確に把握できる : 事実関係が整理されていると、弁護士は問題の核心を素早く理解し、より的確な法的見解を示すことができます。
  • 費用や解決策の見通しが立てやすくなる : 財産の概要が分かれば、弁護士費用の概算や、考えられる解決策のメリット・デメリットを具体的に聞くことができます。
  • ご自身の不安や疑問点が明確になる : 準備の過程で、自分が何に悩み、何を知りたいのかがクリアになります。

【最重要】まず確認!相続手続で見過ごせない3つのタイムリミット

相続手続には、何もしないと権利が失われたり、義務が発生したりする、法律で定められた厳格な期限が存在します。まず、この最重要ポイントを把握しておくことが不可欠です。

期限(相続の開始を知ってから)必要な法的アクション対応を怠った場合の結果
3ヶ月以内相続放棄・限定承認(負債が資産を上回る可能性がある場合)全財産・全負債の単純承認とみなされる。 故人の借金等を個人的に返済する義務を負う 。
10ヶ月以内相続税の申告・納付(遺産総額が基礎控除額を超える場合)税務上のペナルティ(無申告加算税、延滞税)が発生する。重要な税額控除が適用できなくなる可能性がある。
1年以内遺留分侵害額請求(遺言等で不当に相続分が侵害された場合)最低限保証された相続分を請求する権利が永久に失われる。 後から不公平な遺言の内容を争うことはできない。

これらの期限は、相続手続全体のスケジュールを左右する極めて重要なものです。もし期限が迫っている場合は、他の準備よりも優先して、すぐに弁護士にご相談ください。

【ステップ1】相続の状況を整理する|簡単なメモ書きでOK

専門的な書類を作成する必要は一切ありません。ご自身がわかる範囲で、手書きのメモを作成するだけで十分です。

1. 登場人物(相続人)の関係性を書き出す

誰が亡くなって(被相続人)、誰が相続人にあたるのか、簡単な家系図のようなものを書いてみましょう。

  • 記載する情報 :
    • 亡くなった方(被相続人)の名前、亡くなった日
    • 相続人と思われる人全員の名前、続柄、おおよその年齢、現在の居住地(例:札幌市、東京など)
    • すでに亡くなっている相続人がいるか

2. 把握している財産(プラス・マイナス)をリストアップする

正確な金額が分からなくても構いません。「だいたいこれくらい」という概算で大丈夫です。

  • プラスの財産 :
    • 不動産(札幌市内の土地・建物など。固定資産税の納税通知書があればベスト)
    • 預貯金(〇〇銀行 〇〇支店など)
    • 有価証券(〇〇証券の株など)
    • 生命保険(受取人が誰になっているか)
    • 自動車
    • デジタル資産(故人のスマートフォンやPCを確認):ネット銀行の預金、ネット証券の口座、暗号資産(仮想通貨)、電子マネーの残高など。
  • マイナスの財産 :
    • 借金、ローン(〇〇銀行からの住宅ローンなど)
    • 未払いの税金や医療費
    • 誰かの保証人になっていないか
    • サブスクリプションサービス:動画配信、月額制ソフトなど、解約しない限り支払いが発生し続けるもの 。

3. これまでの経緯と現在の問題点を時系列でまとめる

何に一番困っているのか、どうしたいのかを整理します。

  • :
    • 〇月〇日: 父が死亡。
    • 〇月頃: 兄が「遺産はすべて自分が管理する」と言い出し、預金通帳などを見せてくれない。
    • 現在: 遺産の全体像が不明。公平に分けてほしいと伝えたが、感情的になり話し合いにならない。
  • 相談したいこと : 兄に財産を開示してもらう方法、法的に保証された自分の取り分(法定相続分)を知りたい。

財産の所有者に関する注意点:「名義預金」とは?

重要:ご家族(配偶者やお子様など)の名義になっている預貯金や証券口座であっても、その資金が故人から出ており、実質的に故人が管理していたもの(いわゆる「名義預金」)は、遺産分割の対象となる可能性があります。これらは紛争の原因となりやすいため、心当たりがあれば必ずリストアップしてください。

【ステップ2】事前に準備・収集しておきたい書類リスト

【最重要】これだけは準備したい書類

以下の書類は、可能であればご準備いただくと、相談が非常にスムーズに進みます。

書類名取得場所の例(札幌市)なぜ必要か
被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本等亡くなった方の本籍地の区役所法的に全ての法定相続人を一人残らず確定するため。あらゆる相続手続の基礎となる最も重要な書類です。
遺言書 (あれば)ご自宅、法務局、公証役場など遺産分割の最も重要な基準となるため。

【あればベター】より的確なアドバイスに繋がる書類

すべて揃える必要はありません。お手元にあるものだけで結構です。

書類名取得場所の例(札幌市)なぜ必要か
固定資産税の納税通知書・評価証明書札幌市から郵送・各市税事務所不動産の価値を把握するため。
不動産の登記事項証明書(登記簿謄本)札幌法務局(本局・各出張所)不動産の正確な情報や権利関係を確認するため。
預貯金の通帳や残高証明書各金融機関預貯金の額を把握するため。
法定相続情報一覧図の写し法務局すでに取得済みの場合、この証明書1枚で金融機関や役所での手続を簡略化できます 21
その他財産に関する資料証券会社からの取引報告書、保険証券、借金の契約書など財産の全体像を把握するため。
相手方とのやり取りがわかるもの手紙、メール、LINEのスクリーンショットなどトラブルの経緯を客観的に把握するため。

書類がなくても相談は可能ですか?

はい、全く問題ありません。

「何から手をつけていいか分からない」という状況でご相談いただくのが、弁護士の役割です。書類の集め方から丁寧にご説明しますので、安心して手ぶらでお越しください。

【ステップ3】初回相談で必ず聞くべきことチェックリスト

相談当日は、緊張して聞きたいことを忘れてしまいがちです。事前に質問リストを作っておくことをお勧めします。

① 今後の見通しと解決策について

  • 私のケースでは、法的にどのような主張ができますか?
  • 考えられる解決策には、どのような選択肢がありますか?(例:交渉、調停、審判)
  • それぞれの解決策のメリットとデメリットを教えてください。
  • 解決までには、おおよそどれくらいの期間がかかりますか?
  • 最も懸念すべきリスクは何ですか?
  • アクセスできない暗号資産などの「デジタル遺産」が見つかった場合、どのような手続やリスクが考えられますか?
  • 私の名義ですが、実際には父が管理していた預金口座があります。これは遺産分割にどう影響しますか?

② 依頼する場合の弁護士費用について

  • 先生にお願いする場合、費用は総額でどれくらいかかりますか?(着手金、報酬金、実費など)
  • 費用の支払い方法について教えてください。(分割払いは可能ですか?)
  • もし調査の過程で未知の相続人や財産が見つかるなど、事案が複雑化した場合、費用体系はどのように変動する可能性がありますか?
  • この無料相談だけで、何か費用が発生することはありますか?

③ 弁護士自身と事務所の方針について

  • 先生は、相続問題の解決実績は豊富ですか?
  • 今後、私との連絡はどのような方法(電話、メールなど)で、どれくらいの頻度で行いますか?
  • 先生が最も重視している解決方針は何ですか?(スピード、経済的利益、円満解決など)

葛葉法律事務所の初回相談の流れ

  1. ご予約 : まずはお電話またはウェブサイトの予約フォームから、ご希望の日時をお知らせください。
  2. ご来所・ヒアリング : 事務所にお越しいただき、弁護士が詳しく状況をヒアリングします。ご準備いただいたメモや資料を拝見しながら、問題点を整理します。
  3. 法的アドバイスと方針のご提案 : ヒアリング内容に基づき、弁護士が法的観点からのアドバイスと、今後の見通し、考えられる解決策をご提案します。
  4. 費用のご説明 : 実際に当事務所にご依頼いただく場合の弁護士費用について、明確にご説明します。
  5. ご検討 : 初回相談はここまでです。ご相談内容を持ち帰り、依頼するかどうかをじっくりご検討いただけます。無理に契約を勧めることは一切ございませんので、ご安心ください。

まとめ:不安な時こそ、まず一歩を。準備をして専門家と話そう

相続問題は、一人で抱え込んでいると、不安ばかりが大きくなってしまいます。

専門家である弁護士に話すだけで、頭の中が整理され、気持ちが楽になることも少なくありません。

完璧な準備は必要ありません。この記事を参考に、ご自身の状況を少し整理して、まずは初回無料相談という一歩を踏み出してみませんか。

その一歩が、きっと円満な解決への最短ルートとなるはずです。

この記事で解説した内容は、あくまで一般的なケースです。

個別の状況によっては、より複雑な手続きや判断が必要になることも少なくありません。

もし少しでもご不安な点があれば、お一人で悩まずに、法律の専門家である弁護士にご相談ください。

葛葉法律事務所では、初回相談を無料で承っております。

あなたのお悩みに寄り添い、最適な解決策をご提案いたします。

まずはお気軽にお問い合わせください。

監修:葛葉法律事務所

この記事の執筆者

東京・大阪の二大都市で勤務弁護士の経験を積んだ後、2008年から実務修習地の札幌で葛葉法律事務所を開設。相続、離婚、交通事故、会社間の訴訟の取扱いが多め。弁護士歴約20年。
【メディア掲載歴】
・「法律事務所ガイドブック2013 頼れる身近な弁護士」(游学社)
・「財界さっぽろ」2021年12月号・特集記事【成功する経営者は士業を使う】
・「anan」2038号・特集記事【仕事も私生活も、身近な「困った」に頼れる!法律のエキスパート】

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