裁判所の手荷物検査

先日、事務員さんが裁判所に行ったら正面の入り口が封鎖されていたと話していました。
どうやらこちらのニュースにあるタイミングと重なったようです。

男性暴れ、札幌地裁騒然 玄関2時間閉鎖(共同通信) – Yahoo!ニュース

さて、このニュースをご覧になった方の中には、「裁判所に入るのに手荷物検査をするのか!?」と驚いた方もおられるかもしれません。
ちなみに、この場合の手荷物検査とは空港の保安検査にあるような感じのものです。

実は、入り口で手荷物検査を実施している裁判所は、全国でもそんなに多くはありません。
札幌の他は、東京、大阪、名古屋、横浜、千葉、広島などがあるようですが、札幌と東京以外は実施するようになったのはここ数年のことです。札幌は10年くらい前から、東京はそれ以前からだったと思います。
札幌でも、地裁高裁の入り口は手荷物検査がありますが、家裁簡裁にはありません。
また、いわゆる支部では手荷物検査は実施されていません。札幌の支部だと、小樽、岩見沢、滝川などがありますが、実施されていません。

そのため、裁判所がどういった趣旨目的で手荷物検査をしているのか、裁判所によく行く弁護士もあまりよくわかっていません。

実は、弁護士は手荷物検査をパスできます。
ただし、そのためには弁護士バッヂなどの身分証を見せる必要があります。
当職は普段から弁護士バッヂは着用してないのですが(そのためいまだに新人弁護士のように金ピカです)、裁判所に入るときに見せるためだけに弁護士バッヂは小物入れに職員と一緒に入れて携帯しています。

この記事の執筆者

東京・大阪の二大都市で勤務弁護士の経験を積んだ後、
2008年から実務修習地の札幌で葛葉法律事務所を開設。
相続、離婚、交通事故、会社間の訴訟の取扱いが多め。
弁護士歴約20年。

目次