札幌で資産1億円以上の離婚を適正な条件で進める|富裕層の妻が押さえておくべき『3つの具体的戦略』

夫が経営者や医師、あるいは高収入のエリート会社員である場合、離婚時の財産分与は、あなたの今後の人生を決定づける極めて重要な局面となります。

資産が1億円を超えるケースでは、夫側が資産管理を主導しており、妻側がその全貌を把握できていないことが少なくありません。また、夫側から「自分の才覚で稼いだ」として、財産分与の割合を減らすよう主張されるリスクもあります。

札幌で「後悔しない離婚」を実現するために、富裕層案件の実務に即した具体的なアクションプランを解説します。

目次

ステップ 1:夫に悟られず「財産の全貌」を示す手がかりを集める

富裕層の離婚において、最大のリスクは「財産隠し」と「不当な評価」です。

特に注意すべきは、富裕層特有の「2分の1ルール」の修正です。

婚姻期間中に築いた資産は、原則として2分の1ずつ分けるのが法律の基本です。しかし、資産額が数億円規模になるケースや、夫が医師・経営者などで極めて高収入な場合、裁判所が「夫の特殊な能力による貢献」を認め、妻の取り分を3割~4割程度に減らす判断(寄与度の修正)をすることがあります。

このような夫側の主張に対抗し、あなたの内助の功を正当に評価させるためにも、まずは以下の表を参考に、資産の存在を示す「手がかり」を確保してください。これらは後の弁護士会照会で口座を特定するための重要な「鍵」となります。

調査すべき対象具体的なチェックアクション狙い・重要性(法的視点)
銀行口座通帳のコピー、ネットバンキングの画面、郵便物(銀行からのハガキ、カレンダー、粗品)。全店照会・支店特定の端緒
全ての銀行で「支店名なし」の照会ができるわけではありません。カレンダーや封筒などから「取引支店」の手がかりを掴むことが、隠し口座特定の鍵となります。
確定申告書直近3年分の控えを探し、全ページを撮影またはコピーする。給与以外の副収入や、保有している株式・不動産の情報を網羅的に把握するため。
同族会社の株式夫が経営者の場合、会社の決算書や株主名簿を撮影またはコピーする。評価額の対立に備える
非上場株式は、計算方法(純資産方式か配当還元方式か)によって評価額が数千万円~数億円変わる可能性があります。
不動産情報自宅の権利証や、固定資産税の納税通知書を撮影またはコピーする。札幌市内外の投資用マンションや土地の存在を網羅するため。

証拠がなければ、本来主張できるはずの権利を行使できないまま、不利な条件を飲まざるを得ないリスクがあることを忘れないでください。

ステップ 2:適正な「婚姻費用」と「年金分割」を確保する

離婚が成立するまでの別居期間中、生活水準を維持するために必要なのが婚姻費用(生活費)の請求です。ここでも富裕層特有の注意点があります。

婚姻費用(生活費)の請求

婚姻費用は、原則として「請求の意思を明確にした時(内容証明郵便の送付や調停申立時)」からしか認められません。

「別居した日」まで自動的に遡って支払われる保証はないため、別居と同時、あるいは直ちに法的な請求手続きを行うことが鉄則です。

また、夫の年収が2000万円を超える場合、裁判所の算定表の上限を超えるため、適正な生活費の算出に専門的な計算が必要となります。

年金分割

2008年4月以降の専業主婦期間(第3号被保険者期間)については、相手の合意がなくても2分の1に分割できる「3号分割」制度があります。一方、それ以前の期間や共働き期間がある場合は「合意分割」となり、正確な情報把握が必要です。

請求すべき項目妻側が取るべき具体的なアクション注意点
婚姻費用別居と同時に、内容証明郵便を送付するか、「婚姻費用分担請求」の調停を申し立てる。請求時説の原則
申し立てが遅れると、数ヶ月分の生活費(数十万~百万円相当)を受け取り損ねるリスクがあります。
年金分割「年金分割のための情報通知書」を年金事務所で取得し、自身の対象期間を確認する。自身の婚姻期間と働き方に応じて、3号分割(相手の同意不要)で済むか、合意分割が必要かを見極める必要があります。
慰謝料不貞や暴力の証拠(LINE、写真、診断書)を時系列で整理する。一般的な相場は100~300万円ですが、相手方の資産状況や悪質性によっては、解決金としてより高額な支払いがなされるケースもあります。

ステップ 3:富裕層特有の「資産・評価」争点に精通した弁護士を選ぶ

資産額が大きくなると、夫側が巧妙に資産を分散させたり、会社法等の知識を駆使して資産価値を低く主張してきたりすることがあります。

これに対抗するためには、一般的な離婚案件とは異なり、以下の高度な専門知識を持つ弁護士を選ぶ必要があります。

  • 調査手続の精通: メガバンクや一部銀行での全店照会、裁判所の調査嘱託を効果的に活用し、隠し資産の解明に尽力できること。(※調査には支店名などの手がかりが重要です)
  • 適正な資産評価: 非上場株式の評価(純資産方式 vs 配当還元方式)や、札幌の不動産市況を踏まえた適正な評価額を主張できること。
  • 交渉力: 夫側の顧問弁護士や税理士とも対等に渡り合い、複雑な数字の議論をリードできること。

葛葉法律事務所が提供する「妻側のための」離婚戦略

葛葉法律事務所では、夫側との圧倒的な情報格差や経済格差に悩む女性を数多くサポートしてきました。

私たちは、単に離婚を成立させるだけでなく、あなたが離婚後の人生を経済的に自立して歩めるよう、法的手続きを駆使したサポートを行います。

  • 徹底した財産調査のサポート: 弁護士会照会等を行い、資産の洗い出しを行います。
  • 適正な評価額の主張: 不当に低い株式評価や不動産評価に対抗します。
  • 戦略的な和解交渉: 感情的な対立を避けつつ、依頼者様の将来の生活を守るための条件交渉を代行します。

札幌で1億円以上の資産がある離婚を考えているなら、まずは「何が証拠になるのか」を確認することから始めましょう。

まとめと次のステップ

資産1億円以上の離婚において、妻側が守るべきは「知る権利」と「正当な財産分与」です。

夫に任せきりだった家計や資産の状況を、まずは専門家の目で見直すことで、不当に低い条件での合意を防ぐことができます。

この記事で解説した内容は、あくまで一般的な法的知識です。

個別の状況(資産の内容、相手方の態度など)によっては、より複雑な手続きや判断が必要になることも少なくありません。

もし少しでもご不安な点があれば、お一人で悩まずに、法律の専門家である弁護士にご相談ください。

葛葉法律事務所では、初回相談を無料で承っております。

あなたのお悩みに寄り添い、最適な解決策をご提案いたします。

まずはお気軽にお問い合わせください。

この記事の執筆者

東京・大阪の二大都市で勤務弁護士の経験を積んだ後、2008年から実務修習地の札幌で葛葉法律事務所を開設。相続、離婚、交通事故、会社間の訴訟の取扱いが多め。弁護士歴約20年。
【メディア掲載歴】
・「法律事務所ガイドブック2013 頼れる身近な弁護士」(游学社)
・「財界さっぽろ」2021年12月号・特集記事【成功する経営者は士業を使う】
・「anan」2038号・特集記事【仕事も私生活も、身近な「困った」に頼れる!法律のエキスパート】

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