財産分与で自宅マンション(評価額600万円)を取り戻したケース

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事案の概要

Aさんは32年前に妻とお互い再婚同士で結婚しました。

4年前、Aさんの借金がかさんだことから、自宅マンションの名義をAさんから妻に変更しました。

そして、1年前に妻はAさんの口座から合計800万円の預金を引き出し、家を出て別居を始めました。

その後、妻は弁護士に依頼して、慰謝料300万円と相当額の財産分与を求める離婚訴訟を提起してきました。

当事務所の強み

当方から、妻側の主張する慰謝料請求に理由がないこと、Aさんには財産はほとんどなく、むしろ妻が別居前にAさんの口座から800万円を引き出しており、それは財産分与において妻側の財産として計上すべきであること(その結果、財産分与を請求できるのは妻ではなくAさんとなること)を丁寧に論じました。

そうしたところ、慰謝料も財産分与も請求できないことが分かった妻側は、請求を放棄するという書面を提出してきました。請求を放棄すると離婚訴訟は終了することになります。

しかし、そのままだと自宅マンションの名義が妻になっているため、妻が勝手に処分する恐れがありました。

そこで、これを機に財産分与で自宅マンションを取り戻すべく、請求放棄の効力が発する前に、Aさん側から離婚の反訴を提起しました。その結果、妻側からの請求はなくなり、Aさん側からの離婚と財産分与を請求する反訴が残りました。

問題は、どうやって財産分与で自宅マンションを取り戻すかでした。

この点、妻側の財産が800万円+600万円(自宅マンションの評価額)、Aさんの財産が0円とすると、妻からAさんへの財産分与額は(800万円+600万円)÷2=700万円となります。

そこで、その700万円のうち600万円分を自宅マンションで分与してもらい、残りの100万円は現金で分与するように請求しました。

解決結果

判決では当方の主張どおり、財産分与として妻からAさんへ自宅マンションを譲渡した上で金100万円を支払うことが認められました。

判決に基づいて自宅マンションの名義をAさんに変更したので、Aさんは安心して自宅での生活を続けることができるようになりました。

この記事の執筆者

東京・大阪の二大都市で勤務弁護士の経験を積んだ後、
2008年から実務修習地の札幌で葛葉法律事務所を開設。
相続、離婚、交通事故、会社間の訴訟の取扱いが多め。
弁護士歴約20年。

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